「ハチに刺された!…それどころではない!」
歴史好きな私は運動がてら山城に行ったり低い山に登ったりしています。
「あれ?サイフがない!」と気づいたのはその日の午後。
小銭入れとして使っているサイフには、健康保険証やクレジットカードにマイナンバーカードが入っている。
「あれ?ない!ない!」今日の朝からの行動を思い出しながら家の中を上から下まで探しまくる…しかし家中探しても見つからない。サイフを触った時の記憶を辿ると
「家の中でないのなら…もしかして山で落とした?」
次の日、再び同じ山に向かいました。二日連続で同じ山に登るなんてつまらないですが、それどころではない!楽しい気持ちなんてなく、ただ目を皿にして辺りを見回す。
「ない!ない!」とうとう頂上に到達しようとしたその時!「ブーン、ブーン」と黄色と黒の縞模様の悪魔が襲ってきました!
昨日もその場所を通ったのですが、ハチ羽の音は聞こえたのに襲われることはなかったのでハチのことは忘れていました。
ただ、その日はなぜか黒のドライシャツで行ってしまったのです。
ハチは色の濃い物に敵意を示すようで私の周りを何匹ものハチが飛び襲いかかってきました。
「ここで倒れるわけにはいかん、それどころではない!」
サイフを探すために来たのに、ハチに襲われるハプニングが待ち受けていました。スズメバチに刺されると症状が激しいものだが、それでも進むしかない。山はまだ半分しか進んでいない。
少し歩いているとハチの毒が回ったのか肩の辺りに痺れが出てきた…「これが移動して頭に回って来たらどうなるんだ?ヤバいヤバい!」
ほぼ歩きながら念じてました。
もう一つの頂上にもサイフは見当たらず昨日と同じルートを降りて行くことにしました。
「サイフはどこだろう?」
仕方なく家に着いてカード会社に電話してカードの停止をお願いすることにしました。
サイフを落としたことを説明してカードの停止をお願いした時に、「もう一度探すと案外見つかるみたいです。そういったお客様もいらしたので、再度探して見つからなかったら電話ください」と言われ再度探してみることに…
「もしかしてゴミ箱?」
そう思い脱衣場のゴミ箱の袋を持ち上げてみたら
「ん?見たことのある色…あっ!あった!」
なんと脱衣場のゴミ箱の中に落ちていたのでした。
「なんでココに?」
おそらく昨日、服からカバンから洗濯機に入れるときに落としたのかも…
たまたまその日はゴミ出しの日で、ゴミを出した後に落としたから見つかったものの、ゴミ出す前なら今頃灰になっていたかもしれない。おー怖!
つまり今日は単にハチに刺されに行っただけの『刺され損』。
まさに『灯台下暗し』とはこのことを言うのだろう。おかげで家族から『山禁止令』が出てしまいました。